▼2005年 薬師岳(2926m、百名山31座目)

第1日 折立→太郎兵衛平→薬師岳

第2日 薬師岳山荘→太郎兵衛平→折立


第1日

7:10 折立発 1356m

国道471号から有峰林道を使い、登山口のある折立まで辿りついた。

国道から車で1時間以上かかり、おまけに有峰林道は1800円とられた。高い!

折立の駐車場は平日にもかかわらず、既に満車ちかい状態だ。

ここからスタート!

8:20 三角点着 1870.6m

8:35 発

折立から樹林帯の中を地道に登る。

信仰の山としても親しまれてきただけあってか、登山道は踏み固められ歩きやすかった。

折立から1時間10分で、ベンチのある三角点へ到着。

ガスに覆われているものの夏の陽射しが強く日焼けしそうだ。

時折、涼しい風が吹きぬけ気持ちよかった。

ここからは整備されたゆるやかな登山道が続く。

精神的にはとても楽だが、歩道に敷き詰められた岩に足をとられ

意外と前進しづらかった。結構疲れた。

しかし、眼前に薬師岳の山容が現われ、元気100倍!

途中、うっすら剱岳が見えた。

右には鹿島槍の双耳峰らしき姿が確認できた。

「眼下に広がる有峰湖」

09:38 五光岩ベンチ着2196m

10:00 発

五光岩ベンチで休憩。

あそこの広いピークが薬師岳だろう。まだまだ遠い。

太郎兵衛平へ向け、高原気分を満喫しながら再び前進。

10:40 太郎平小屋着2330m

11:15 発

太郎平小屋へ到着。

薬師岳のボリュームのある山容が素晴らしい。

太郎平小屋は結構大きな小屋だ。後方には太郎山。

そしてここからは北アルプスの名だたるピークが一望できる!

素晴らしい!

絶景をおかずに昼ごはんにした。

一番右は黒部五郎岳。巨大なカールを抱いていると思われる稜線が魅力的だ。

その左、3つのピークの中にあるのが双六岳か。

さらに左、写真中央が三俣蓮華岳。

そのまま稜線は一気に落ち込み、谷間からは

槍ヶ岳の北へのびる北鎌尾根がその姿を誇示している。

再び稜線を左にかけあがると祖父岳、その裏手に鷲羽岳、

隣の鋭利な小さいピークがワリモ岳、さらに左の高いピークが水晶岳だ。

そして正面の台地が秘境・雲ノ平。

「ミヤマリンドウか」

小屋からは太郎兵衛平の木道を北アルプスの絶景を見ながら歩く。

三俣蓮華のそばから槍の鋭いピークが姿を見せ始めた。

木道の終点からいったんテント場へ下る。薬師岳はまだまだ遠い。

テント場からの沢登りは結構厳しかった。

ただ、沢をの冷たい風が気持ちよかった。

「シナノキンバイ」

「ハクサンイチゲ」か。

雪渓のそばを登りきると薬師平だ。

12:08 薬師平着

12:20 発

「槍ヶ岳が格好良くみえる薬師平」

雲が多く写真では分かりづらいが、本当に格好いい!

薬師岳山荘へ向けて最後の登り。

その昔、愛知大生の遭難事故が発生した、薬師岳の東南稜(右)。

時折振り返っては槍をのぞみながら高度をあげる。

「チングルマの群生」

13:00 薬師岳山荘着

13:10 発

本日の目標地・薬師岳山荘へ到着!長かった!

薬師岳登頂は明日の予定にしていたが、天気のいいうちに登頂しておこうと思い

小休止のあとすぐ薬師岳山頂を目指すことにした。

13:40 迷い薬師着

小屋からの登りを登りきった所がニセのピーク・迷い薬師だ。

本当のピークはまだ先だ。

愛知大生遭難碑のケルンが建てられていた。

ここからは鷲羽岳・水晶岳からのびる稜線と裏銀座縦走路への展望が見事だった!

薬師岳山頂を目前に大展望を満喫した。

薬師岳の中央カールを見下ろしながら山頂に近づく。

14:07 薬師岳登頂2926m

14:45 発

折立から7時間、薬師岳へ登頂!!

「北薬師岳と金作谷カール」

立山、剱方面はガスでその姿を確認できなかったが、

一瞬だけガスの切れ間から北薬師岳を拝むことができた。

裏銀座方面の展望は依然、良好!

そして相変わらず見事な山容の槍ヶ岳。

雲がなくすっきり晴れているとなお素晴らしいのだろう!

立山・剱方面のガスがはれるのを待ってみたが、

雲があつくなかなか消えそうにないので、小屋へ戻ることにした。

19:05 日の入り

小屋で30分ほど仮眠した。疲れがとれかなり楽になった。

北アルプスの大展望を楽しみながら冷えたビールが最高だった。

夕日を待ちながらまさに至福の時を過ごした。

さて、小屋の寝室は屋根裏。

梁のせいで、若干足を曲げなければいけない不便さはあるが、

この日は一人ひとつ布団が割り当てられた。

しかし、この晩はいびきと歯ぎしりと腹痛のせいであまり眠れなかった。

第2日

03:30 起床 

御来光をみる為に起床。

外へ出てみると、一面ガスにおおわれていた。

御来光は山頂に行かないと見れないそうだ。

ガスが晴れることを期待して4時50分の御来光にあわせ4時前に出発した。

しかし暗闇とガスのせいで道が見え辛い。

ヘッドライトでなんとか登山道を視認しながら少しづつ前進した。

時折、雨がぱらついた。

ガスは晴れないんじゃないかと思いつつも高度を上げた。

30分程登ったが、しかし、どうしてもこのままガスが一気に晴れる気がしなかったので

勇気を出して小屋へ引き返すことにした。

結局、ガスは晴れないまま小屋で御来光時刻を迎えた。

小屋では宿泊客が起き出し、朝ごはんの時間がやってきた。

コーヒーを沸かし、パンで軽く朝食をとっていると

小屋のおっちゃんが味噌汁をご馳走してくれた。

暖かくて美味しかった!

06:23 出発

朝食を済ませた後、布団で少しくつろいだ。

雨が降ったり止んだりの不順な天候だったので

回復するのを待ってみたが、その気配もなさそうなので

雨のぱらつく下山することにした。

昨日のうちに登頂しておいてよかった。

07:25 太郎平小屋着

08:00 発

雨は本降りにはならず、ガスに覆われた中、太郎平小屋へ無事到着。

今日はガスのおかげで結構涼しく快適で

すぐに下山するのも惜しかったので、辺りをぶらぶらしながら、のんびり過ごした。

昨日は気づかなかったが、とてもきれいなバイオトイレが建てられていた。

チングルマは場所によっては花が終わって羽毛状になっているものもあった。

太郎平小屋を出発すると、一瞬陽が射し明るくなった。

09:15 三角点着1870.6m

09:41 発

小屋から1時間ほどでベンチのある三角点へ到着。

土曜日とあってかなりの登山客が上を目指していった。

「キンコウカ」

ガスで視界はきかないが、涼しい風に吹かれながらのんびり休んだ。

10:43 折立着

三角点から1時間ほどで折立へ無事到着。

1泊2日、あっという間の薬師岳登山だった。

黒部五郎、鷲羽、水晶岳、また登ってみたい山ができた。

裏銀座縦走路も歩いてみたい。

標柱『山を愛し自分の経験と体力に合った行程をとりましょう』

風のふくまま 気のむくまま

登山中の山岳風景と、バイクで旅した日本の風景が楽しめる旅日記。

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